Yahooの検索エンジンとGoogleの検索エンジンはどう違うの?
たしかYahooはGoogleの検索エンジンを使っているから同じ検索結果でしょ?
漠然とそう感じている方にむけて今回は
・GoogleとYahoo検索エンジンの比較をし、検索エンジンシェア二位のYahoo独自の検索結果の強みやGoogleとの違い
をまとめてみました。
企業のSEO関係者の方から日常で検索エンジンを利用されている一般ユーザーまで
わかりやすいように書いているので最後までご覧ください。
コンテンツ
1-1.Yahooがインターネット利用者数No1の理由
1-2. 世界のYahooの中でも珍しい日本のYahooのポジショニング
1-3.検索エンジン比較:日本のYahooとGoogleの人気トラフィック内訳
2-1.Yahooのニュースサイトとしての歴史
2-2.Yahoo知恵袋やYahooオークション
3.Yahooは検索エンジンとしておすすめ
1-1.Yahooがインターネット利用者数No1.の理由
まずはここ一年での世界全体での検索エンジンシェアを見てみましょう。
(※Stat Counter Search Engine Market Share Worldwideより抜粋 )
Googleが他の検索エンジンに比べて圧倒的に強いのがわかりますね。
ちなみに国内だとこうなります。
(※Stat Counter Search Engine Market Share in Japanより抜粋 )
世界の検索事情と比べると国内ではYahooが検索エンジンでは30%のシェアを獲得していることがわかります。
それでもGoogleに比べるとYahooの検索エンジンシェア率は半分以下しかシェアがないですね。
しかし、これがインターネット全体での利用者数になるとどうでしょうか?
ニールセン2016年 日本のインターネットサービス利用者数ランキングを見てみましょう。
(※TOPS OF 2016: DIGITAL IN JAPANより抜粋 )
PCからのアクセスではYahooがGoogleを上回っていることがわかります。
つまり、純粋な検索のシェアではGoogleがYahooを大きく上回りますが、
Yahooは検索以外のポータルサイトを含むインターネットの利用者では総合シェアNo1ということがわかります。
Yahooの検索以外のサービスの強さが何かを調べる前に、
世界のYahooと日本のYahooのサイトデザインと検索エンジンシェア率を簡単に見てみましょう。
1-2. 世界のYahooの中でも珍しい日本のYahoo検索エンジンのポジショニング
StatCounterで調べたところ(※2016年7月から2017年7月調べ)
EU、アメリカ、イギリス、アセアン(※香港、台湾を除く)のYahoo検索エンジンのシェアは1-5%前後、
また台湾と香港が比較的高い18%前後に対して、日本のYahooは30%のシェアを獲得しています。
また日本のYahooのデザインと世界のYahooのデザインを比較しても面白い結果がわかります。
まずは日本のYahoo検索サイトから。
日本のYahooのホームページでは『情報技術で人々の生活と社会をアップデートする』がビジョンに挙げられています。
検索以外にも文字中心のニュースや、ショッピング、一休、食べログなどのライフスタイルに役立つコンテンツを通して
ユーザーにライフスタイルを提供していることがわかりますね。
一方アメリカのYahooはというと、
(アメリカのYahoo)
アメリカのYahooは日本のYahooのようなライフスタイルコンテンツがトップページ上で目立っていませんね。
また日本のヤフーのように文字中心のニュースではなく画像を大きく使用していることが目立ちます。
他の欧米諸国のYahooでも同じようなデザインです。
しかし、これが台湾と香港ではより日本に近づいたデザインになります。
(台湾のYahoo)
どうでしょうか?より日本のYahooに近いデザインに感じますね。
台湾と香港、そして日本を除く他の国のYahooは、どれもアメリカのような画像中心のデザインが主流となっています。
ちなみに日本のYahooの筆頭株主はソフトバンクです。
日本以外の国のYahooのドメインが「~.com」であるのに対して日本版は「~.jp」です。
日本のYahooは他国とサイトデザインやコンテンツ内容が大きく違うのもその影響だと思われます。
まとめると、日本のYahooはアメリカ、イギリス、EU、ASEANのYahooの中でもっとも検索エンジンシェアが高い。
世界のYahooでは画像中心のデザインが強い中、
日本のYahooでは文字中心のコンテンツとポータルサービスを前面に出していることがわかります。
1-3.検索エンジン比較:日本のYahooとGoogleの人気トラフィック内訳
検索エンジンシェアではGoogleに負けているものの、利用者数でGoogleを上回っているのは、
文字中心のニュースコンテンツとポータルコンテンツの充実が影響しているのでしょうか。
検索エンジンを比較すると面白い結果が出ました。
Yahoo、Googleそれぞれどのコンテンツに人気があるのか、トラフィックの内訳をみてみましょう。
まずはYahooから。
(※シミラーウェブより抜粋 )
Yahooのトップページが一番人気で、二位、三位ともにニュース系であることがわかります。
四位はご存知Yahoo知恵袋。五位にようやく検索エンジンがランクインしていますね。
ユーザーはYahooにおいて、検索よりもニュースや知恵袋などのサービスを利用しており、
その結果Yahooがインターネット利用者ナンバーワンの地位にあることがわかります。
ライバルのGoogleは以下のとおり。
(※シミラーウェブより抜粋 )
Googleの検索サイトは、窓のみのシンプルなデザインでおなじみのトップページが94%、ニュースに至っては3%未満。
(※Googleは検索エンジンのみの簡素なサイトデザインになっています。
Yahooと違い検索を通じてユーザーが知りたい情報を提供することに価値を置いていることがわかります。)
しかし私たちユーザーの経験では、Yahoo、Googleともに似たような使い方をしているので納得ができるのではないでしょうか。
ニュースなど、エンターテインメント系を見たい時はYahoo検索サイト、純粋に検索をしたいときにはGoogleというように。
ちなみにアメリカのYahooは次のようになっています。
(※シミラーウェブより抜粋 )
日本のYahooと違いメールと検索にトラフィックが集まっていますね。
トップページは10%前後、日本でいうところの知恵袋(answers.Yahoo.com)は
4%前後しかトラフィックがないことがわかります。
アメリカのYahooは日本のYahooと比べると日本ほどポータブルサイトとしての展開はしていないことがわかります。
次にYahooのポータルサイトの中で人気だったものも少し掘り下げて調べてみましょう。
2-1.Yahooのニュースサイトとしての歴史
さきほど見た日本のYahooのサブドメインのトラフィックでは、
トップページに次いで二位と三位がニュースのコンテンツでした。
なぜ日本のYahooではニュースのコンテンツがここまで強いのでしょうか?
実は、日本人はオンラインでニュースを見るときに、
二位のNHKは25%前後に対して、50%以上の割合でYahooニュースを選択しています。
(※Reuters Institute Digital News Report 2017より抜粋 )
この現象は世界的にみてかなり珍しい現象といえます。
他の国はというと、アメリカを除いた主要国ではニュース専門の媒体が一位をとっています。
アメリカのケースでもYahooが一位とは言え、日本と比べると少ないことがわかります。
(※Reuters Institute Digital News Report 2017より抜粋 )
元来、出版メディアが担うはずのニュースの役割をYahooが担っているのがわかりますね。
日本のYahooは出版メディアがオンライン進出へ消極的な時期に
ニュースサイトとしてオンライン市場のニュースを牽引してきたという歴史があります。
また二十代、三十代でのニュースアプリでもYahooニュースが一番人気というデータも出ています。
YahooニュースからのトラフィックがYahooのインターネット利用率No1へ大きく寄与していることがわかりますね。
2-2.Yahoo知恵袋やYahooオークション
次にトラフィックが多い知恵袋をみてみましょう。
シミラーウェブによるとYahoo知恵袋が
教えて!gooに三倍ものトラフィックを差をつけているのがわかります。
またYahooオークションは最近ではメルカリからの追撃にあっているとはいえ、
オークション・フリママーケットではシェア一位を維持しているようです。
Yahoo知恵袋も人気です。
Q&Aサイトの調査では質問/回答したことがある Q&A サイトでは、
Yahoo知恵袋86.3%で、「教えて!goo」の28.1%とYahoo知恵袋の利用、閲覧率が群を抜いています。
Yahooニュースのみだけではなく、知恵袋、オークション、
また日本のYahooが提供している200を超える他のサービスが後押しして、
インターネット利用者数No1の地位を獲得しているのでしょう。
3.Yahooは現在検索エンジンとしておすすめ
YahooにはGoogleにはないユニークな機能が備わっています。Googleしか使用したことがない方もこの機会に
Yahooを使用してみてはいかがでしょうか?
次回ではYahoo検索エンジンの強みを活かしたYahoo Seoの可能性を紹介しています。
また弊社までご質問があればお気軽にどうぞ。