今回は日本のSEO対策会社と海外のSEO対策会社の被リンク対策(外部対策)の考え方の違いを通して、日本の被リンク対策の効果や問題点をシェアしていきたいと思います。
私が調べた限りでは、日本のSEO会社が行う被リンク対策には未だに被リンクを購入するなどのペナルティにあたる行為が見当たります。
被リンク対策にSEOとしての意味があるのか不安に感じている方、特に被リンク対策をSEO業者に依頼しようと考えている企業の担当者様には、是非とも一読して頂きたいです。
1 被リンクの意味・効果とは
被リンクとは外部のサイトから対象のサイトに向けたリンクのことを指します。
SEO対策には内部対策と外部対策(被リンク対策)が存在し、質の高いドメインからの被リンクを得ることが検索エンジンからの評価に影響し、SEOに効果をもたらすと言われています。
2 検索エンジンが望む正しい被リンク対策とは
検索エンジンは自然な被リンク(ナチュラルリンク)を求めています。自然な被リンクとは、質の良いコンテンツを読んだユーザーが満足して、誰かにシェアしたいという思いから自然にリンクをはってもらう事を指します。
言い換えると、他社が運営しているサイトから、自社サイトに向けて関連性の高い被リンクを獲得することがポイントになります。
つまり、被リンクの購入などは検索エンジンを欺く行為なのでSEO効果どころかペナルティになり、外部対策としてNGになります。
3 日本のSEO業者に被リンク対策を依頼した背景
弊社では主にSEOとSEMの対策を行っています。 被リンク対策をより効率的に実践する方法を模索するため、日本の被リンク会社に被リンク対策を依頼するという選択肢を考慮することにしました。
日本のSEO業界、特に日本の会社の被リンク対策には特別な知識はなかったので、いくつかの被リンク対策をメインとしているSEO会社に連絡をとってみました。
8社以上のSEO業者に連絡をとり、被リンク対策にはいくつかの特徴があることに気づきました。
3-1 効果のない被リンク対策(自社運営の中古ドメイン)
多くのSEO業者にも共通しているのが、中古ドメインを購入してそこから第三者のように不自然な被リンクを張ることです。
簡単に言うと、リンクの売買です。
はじめて連絡したSEO業者から電話でこの被リンク対策を聞いたときには思わず、それが日本の被リンク対策の主流ですか?と聞き返してしまいました。こちらのSEO会社ではIP分散、中古ドメインの質などが強みとのこと。
実際にクライアントに提供している被リンクサイトのURLを送ってもらったのですが、Ahrefsで調査すると、ページオーソリティーもドメインオーソリティもかなり低いことが分かります。
数値の低さを理解するために調査したところ、被リンクサイトに張られているリンク(要は被リンクサイトの被リンクサイト)には政府関連、市村町のサイトがありました。
SEO業者から頂いた被リンクサイト自体は探偵や脱毛の記事が中心であり、政府関連のサイトとの関連性はほとんどありません。
被リンクサイト自体の記事は20前後でトピックのまとまりがなく、定期的な更新はない様子。料金は一か月で格安の3000円前後でした。
ちなみにですが、政府関連、市町村から企業サイトへの外部リンクに関しては、当然リンクの売買に当たるのでNGなのですが、中には下記のようなケースも存在しています。
本来な地域の貢献にために使われるバナー広告から、市村町とは関連性のない企業へ外部リンクが張られています。ここらへんがサイトの評価に影響しているのかもしれません。
つまりこちらのSEO業者は、クライアントにリンクの売買を行っており、クライアントに提供している被リンクサイトには、さらに不自然なリンクが張られていることになります。これは明らかにブラックハットな被リンク対策です。外部リンク対策としてSEO効果はあるのかもしれませんが、お金で売買された外部リンクにあたるのでGoogleが求めている自然な被リンクではありません。
3-2 効果のない被リンク対策(共有被リンクサイト)
SEO業者のサービスの次の特徴としては、SEO業者がクライアントの為に中古ドメインを購入して、そのドメインオーソリティを引き継いだ運営サイトを作成し、そこから被リンクを設置することです。
被リンク構築内容は、クライアント一社につき一つの専用の被リンクサイトを作成し被リンク設置をするか、複数のクライアントが共有する被リンクサイトから被リンクを設置するかのどちらかとなります。
共有の被リンクサイトでは、他社とのサイトを共有するので、専用の被リンクサイト作成の半額の値段が提示されています。年額では専用被リンクサイト10につき60,000円とのこと。
もちらんこちらの外部施策もリンクを買う行為に当てはまるのでブラックハットにあたります。
3-3 第三者運営のサイトからの被リンク対策
最後のケースはぎりぎりホワイトハットな自然な被リンクにあたると思います。
こちらのSEO会社では、過去にサイトを作成したクライアントから任意でリンクを提供してもらっています。
つまり実際に存在している企業のサイトやブログから被リンクによるSEO効果を狙っています。また社会貢献関連サイトを無料で作成し、そこから協賛企業として自然なリンクを得ています。
弊社の中国チームにこの手法を確認するとバイドゥ(中国で最大の検索エンジン)では見られる手法のようです。(バイドゥはGoogleと同じ検索エンジンではないのでブラックハットにあたらないようです)
倫理的にはグレーな被リンク対策だとは思うのですが、Googleからすると実際に存在する企業が関連性のあるサイトに外部リンクを張ることは十分にSEO効果がある被リンク対策だと思います。
4 被リンク購入を勧める日本のSEO業者はまだ存在する
・日本のSEO業者の多くが未だに人工なリンクの売買(被リンクの購入)を行っている。
・一部、戦略的なSEO外部リンク対策もあるが、Googleの倫理的におすすめはできない。
余談ですが、弊社香港オフィスのマネージャーに日本の被リンク対策を紹介するとかなり驚いていました。英語圏内のSEO対策では上記のようなグレー・ブラックハットな被リンク対策はかなり前に淘汰されているからです。
5 ホワイトハットな被リンク対策
弊社では日本のSEO業者が価格表に載せてあるような、リンクの件数に応じた値段表は存在しません。リンクの件数ではなく、外部リンク対策にかけた時間により価格を決めています。
なぜなら自然なリンクを得ることは確証不可能だからです。
しかしAhrefsを使用し見込みリストを作成し、メールでアプロ―チするやり方を徹底すれば、被リンク獲得の波及効果が高く、検索エンジンの高評価につながる良質なリンクを得ることが可能です。
弊社でも同様の方法による被リンク対策を行っているので、時間はかかりますが一定の被リンクを得ることに成功しています。
また人工の被リンクではリンク先からの参照トラフィックが見込めないことも問題点だと思います。被リンク対策の目的は良質なリンクからのページランクを獲得し、サイトの価値をあげてSERPで上位に表示されることにありますが、結果的に良質な被リンク先は多くのトラフィックをもたらしてくれるケースがあるので、そこからの参照トラフィックも期待できます。
下記は実際の弊社のクライアントの事例ですが、良質な被リンク先からのトラフィックがみられます。
6 自然な被リンク対策まとめ
日本のSEOの現状では、いまだに多くのSEO業者が外部リンクの売買を行いブラックハットな被リンク対策を行っていますが、明らかにGoogleが理想とするナチュラルリンクではないので、いつペナルティが起こるかわかりません。被リンクを購入するのではなく、海外の被リンク対策のように自然な外部リンク対策を行いましょう。
弊社では内部対策をはじめ、被リンク対策のためのコンテンツマーケティングや外部リンク対策もコンサルティングしておりますのでお気楽にお問合せください。